倉庫建設の工事費用について発注者が知っておくべき3つのポイント

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これから倉庫を建てようと思っているあなたは、より安く、より工事期間を短く、そして、より多くのモノを保管できる倉庫にしたいと思っていることだろう。

しかし、建築業界は専門的な分野であるため、全くの素人がいざ計画を進めようと思っても意図通りに進まないことが多い。だからといって設計者や工事会社に任せきりになってしまっては、好き勝手に進められてしまい、こちらの不利益となってしまうことも考えられる。

このような問題を解決するために、今回は倉庫建設を考えている発注者が最低限知っておくべき知識について解説させて頂く。

倉庫建設の費用はどの程度必要なのか?

倉庫の建設費用は○○円/坪と単純にお答えするのはナンセンスだ。何故ならその費用は保管するモノのスペックによって大きく異るから。例えば、建築資材等であれば温度や湿度の調整は不要で、大きな空間さえ確保できていれば良い。

しかし食品となれば温度、湿度調整のための空調が必要となるし、外壁も断熱性能が高いものにしなければならない。また、冷凍食品であれば特殊な冷凍装置が必要となり値段はさらに高くなる。

よって、まずはどういったスペックのモノをどれだけ保管し、どれくらいのスペースが必要になるかを事前に把握しておく必要がある。

参考程度ではあるが、例えば空間だけ確保するような、最低限グレードの倉庫であれば20万円台/坪で建設は可能ではある。しかし設備や外壁材等のグレード次第で工事費用は上昇していくので注意して頂きたい。

 

倉庫建設はどのように計画を進めていけば良いのか?

倉庫建設に失敗しないためには、設計者とのコミュニケーションをより綿密に行うことが必要となる。設計者には保管するモノのスペック(縦横幅、高さ、重さ、保管に適した温度、湿度)を正確に伝えるようにしよう。

これらの情報をもとに、建物の規模とプランを検討するからだ。そして敷地のどこから、どのくらいの大きさのトラックで搬入し、どこから搬出するのかも伝えなければならない。敷地内に確保する通路やスペースにも大きく関わってくる。

このように専門家に任せきりにするのではなく、自分自身もより積極的になって、コミュニケーションを続けることで、出来上がる倉庫はより良いものになっていく。

 

倉庫の建設費用を安くするための方法とは?

倉庫は簡素な仕上げや無駄な装飾を必要としないため、他のビルディングタイプ(住宅、ビルなど)に比べて坪単価は低い。よって工事費を下げることは難しいと言われている。しかし、根本的な部分を細かく突き詰めていくことで、工事費用はを落とすことは可能だ。下記にその事例を解説していく。

 

1.建物の規模を容積として考える

よく坪○○円と言われるように、一般的に建物の工事費用は床面積で決まると言われている。しかしこの考え方は間違っている。床面積のみでは建物の高さ情報が含まれていないからだ。建物が高ければ、その分、構造部材は増え、外壁材の面積も増え、内装の仕上げも増える。

よって、工事費用を考えるなら、建物の容積を基準としなければならない。つまり建物の高さを抑えることができれば工事費用を安くすることができると言うワケだ。

倉庫の場合、建物の高さは保管するモノの高さによって決まる。ポイントは保管するモノの最も高い部分と、天井のとの間の距離がどの程度必要かという点だ。この距離をより縮めることができれば建物の高さは低くすることができる。

但し注意点がある。建物の高さを抑えるために、平面方向に建物を大きくすることはやってはならない。平面方向に大きくするということは基礎の範囲が増えるということだ。基礎は建物の中でも特に費用がかかる部分。杭が必要となる軟弱地盤であれば尚更だ。

よって、高さを出来る限り抑えることを突き詰めるようにした方がコスト上のメリットは大きい。

 

2.柱スパンを突き詰める

続いて、倉庫の工事費用に大きく関わるのが柱スパン(柱どうしの間隔)だ。柱の間隔をより広くして柱を少なくすれば、柱の数が減り、工事費用も安くなると思われるかもしれないが、実際はそう簡単にはいかない。

柱の数を減らせば、その分1つの柱が負担する荷重が大きくなるため、柱のサイズが大きくなる。また梁も支える柱が少ないので強度を持たせるためにサイズが大きくなる。それに連動して階高も高くなるで、コスト的なデメリットが大きいのだ。

逆に柱スパンを短くするのも構造スペックが過剰となりコスト高となってしまう。よって、構造的にもコスト的も丁度バランスの良いスパンで柱を設置することがコストダウンに繋がる。

鉄骨造の場合、最も経済的な柱スパンは7mと言われている。モノを効率良く保管するには柱は邪魔であるのは間違いないのだが、7m程度の柱スパンでできるだけ効率よくモノを保管できるように工夫すれば、工事費用をより低く抑えることができるというワケだ。

 

3.複数社見積り比較する

上述したように倉庫の設計や工事はそれほど難易度の高いものではない。そのためか、たとえば知り合いの工務店に見積りを依頼してそのまま契約してしまうといったケースが多い。

しかし、それれでは、建設会社同士の競争原理が働かいないため、せっかく工事費を下げるためにした努力も報われない。見積りを依頼したとしても高止まりしてまうことが殆どなのだ。

よって、工事費用を下げるためには、複数社の見積りを比較して競争させることが必要だ。例えば公共建築の場合、必ず入札という形で工事費が適正となるようにしている。個人や企業レベルでも同じようなことをすることは可能だ。

また、見積書には必ず図面(提案書)がついてくる。複数の提案が比較できるというメリットも大きい。アーキクラウドでは工場の設計施工に長けてた建設会社と全国で提携している。複数社の見積り書と提案を無料で受け取ることができるので是非ご利用頂きたい。

建設工事、建築デザイン案、見積り比較/発注者としての賢い選択

 

倉庫建設は誰に頼むべきか?

では、倉庫建設の計画を進めるにあたって誰に何を依頼すれば良いのだろうか?建物を建てる際、一般的には設計を設計事務所に、工事は建設会社に依頼することが多い。

但し、倉庫の場合、住宅や公共建築、その他複雑な建物とは異なり設計の難易度は高くない。つまり設計事務所に依頼しなくても設計部門を抱える建設会社や工務店でも充分に設計は可能だ。高額な設計料を支払わなくても良いメリットもある。

設計と施工を分離すると、工事会社を決めたり、設計意図を工事会社に伝える業務に時間を要することになる。つまり、計画スタートから工事完了までの期間が長くなってしまうのだ。

よって、倉庫建設の場合、設計施工を一貫して建設会社に依頼した方がコスト面、期間面でもメリットは大きいと言える。

 

最後に

今回の記事を参考に倉庫建設計画を進めて頂ければ、コストパフォーマンスの高い建物を作ることができる筈だ。また倉庫に限らず建設プロジェクトは専門家に任せきりではなく、発注者自らが積極的に動くことで上手くいくことが多いので是非努力を怠らないようにして頂きたい。

もし計画を進めるにあたって不明点があればご連絡頂きたい。当サイト専属の一級建築士が無料で対応させて頂く。

「問い合わせ/アーキクラウド」

 

 

山田博保
株式会社アーキバンク代表取締役 一級建築士
建築業界での経験を活かしたWEBメディアを運営。工事のマッチングサイト「アーキクラウド」や設計事務所、インテリアデザイナー紹介サイト「アーキリンク」を手がけながら、建築業界における物販事業、WEBコンサル事業にも携わる。

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