工場建設の工事費用について発注者が知っておくべき4つのポイント

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これから新たに工場を建設しようとしてる経営者にとって、どのようなプランニングをして、どれだけ工事費用がかかるのかということは、建物の発注者として必ず押させておかなければならない重要なポイントだ。

しかし、建築業界というものは専門的な分野であるため、素人にとっては難しく、専門家に任せきりとなってしまうケースが多い。しかし、知っていると知らないでは、最終的に出来上がるものが全く異なると同時に、工事価格の面でも不利な状況に陥ってしまう可能性もある。

今回はそのような問題を解決し、より有利な状況で工場建設計画を進めて頂くために、建設プロジェクトにおける基本的な知識から応用編まで幅広く解説させて頂く。

工場建設の工事費用はどの程度かかるのか?

工場建設における工事費用は発注者にとっても最も気になる部分で、投資した資金をできるだけ早く回収するために、より安く建設したいと誰もが思うはずだ。

しかし、生産するものによって、工場のスペックは大きく変化するし、為替や労働賃金など時期よっても工事費は大きく変わるため、一概に坪○○円と言うことは難しい。

ただし、一般的に工場というものは、構造は鉄骨造を用いて、大きなスパンを確保し、内部の間仕切りは少なく、外壁は簡素で、内装の仕上げもないことが多い。よって、その他建築(住宅、マンション、ビルなど)に比べて坪単価は安くなることは間違いない。

最低限の仕上げで、スペースだけ確保するのであれば、20万円台/坪から建設は可能だが、そこに設備や特殊な仕上げが加わると30万台/坪になる。

また、単に工事だけでなく事務所も併設するとなると、間仕切りの数も増え、外壁等にもある程度のグレードが必要となり、居住性を確保するための仕上げが必要となり、40万〜50万/坪に上昇するだろう。

ある程度規模の大きな企業が事務所併設の工場を新築する場合は、坪単価40万台後半を想定して資金計画を建てると良いだろう。

坪単価が安いものはやはりそれなりの見栄えになってしまう。企業の心臓部とも言える工場であるので、機能性を満たしつつ多少の見栄えにも気を使いたいところだ。

 

より効率的なプランニングを実現するために

工場の最も大きな目的は、より企業の生産性をより高めるところにある。しかし、設計や施工をする工事会社は、建物のことについては詳しいが、あなたの会社が作る製品やそれが作られる過程については全くの素人だ。

よって、まずはどのようなものをどのようにして作っているのかを設計者に充分に理解してもらうことが必要となる。情報が充分に共有できた段階で、具体的なプランニングの作業に入る。

工場全体のボリュームを決め、続いて生産部分の広さと高さ、出入り口等、生産の流れを決めていく。下記に流れに沿って詳しく説明していく。

 

生産ラインの流れを明確にする

モノを作るには材料を仕入れて工場に搬入して、製品を作って搬出するという流れがある。敷地内のどこから、何tのトラックでどの程度の大きさの材料をどこに搬入するかを決めて設計者に伝えよう。

トラックの大きさによって、敷地内に確保すべき通路の幅が変わるし、工場への搬入口の大きさ、庇の高さ等にも大きく影響する。

続いて、工場内に搬入した材料がどのような流れで製品となって出荷されるのかを具体的に検討していく。この製品の流れが柱のスパンに大きく影響してくる。よりスムーズな生産ラインを作るために柱の間の間隔を広くするなど、色々と対応が必要となってくるのだ。

 

設置する機器のスペックを確認する

生産ラインの大まかな流れが決まれば続いては、そのラインに設置する生産機器のスペックを確認し、設計者に伝えよう。必要となる情報は「縦横幅と高さ」「重さ」「電圧」「設置環境」だ。

縦横幅は柱のスパンに影響し、高さは建物の階高に影響する。重さは必要される床荷重に影響を与える。重いモノであればそれだけ鉄筋を強化した強い床にしなければならないからだ。

また、機器を設置する際に床にピット(穴)が必要かも確認しよう。これも構造的や階高に大きく影響するので、初期段階で確実に明確にしておく必要がある。

電圧の情報ははその機器を作動させるためにどれだけの電圧が必要でどこから電源を供給するかを決めるために必要となる。

また、給排水が必要となる機器もあるのでその辺りもチェックしよう。内容によっては、地下ピットと言われる空間を作って配管を収める処理をしなければならないからだ。

 

機能性を損なわずに工場建設の工事費用をできるだけ安くするためのポイント

では、生産性という機能を維持しながら工事建設の費用を安くするにはどうすれば良いのだろうか?

建物の工事金額を決める上で大きく影響するのが、建物自体の容積だ。当然のことながら容積が大きければその分必要となる部材が増え工事価格が高くなる。一般的には面積が注目されるが、面積は平面的な情報でしかなく、高さ情報が加味されていない。

よって、より正確に建物の規模を把握するには建物の容積を知る必要がある。容積は高さが低くなれば減らすことができる。つまり、面積が同じでも高さが低い建物であれば、工事価格は低くなるとうことだ。

工場は一般的な建物と異なり、階高が定まっていない。その理由は設置される生産機器によってその高さが決定されるからだ。だからこそ、上述したように生産機器のスペックを事前に把握しておくことが重要となる。

ここで注目すべき点は、設置する生産機器の中で最も背の高い機器の最も高い部分と天井のと間の距離がどの程度必要となるかという点だ。これによって建物の高さが決まってくる。

生産機器のメーカーに問い合わせて、この距離については綿密に検討し、できるだけ距離を縮めるようにしよう。そうすることで建物全体の容積が減り、工事価格を抑えることが可能となる。

 

続いてのポイントは柱をどの程度の間隔(柱スパン)で設置するかという点だ。単純に考えるとスパンを広くして柱の数を少なくすれば工事費は下がると考えられるが、これは正しくない。

スパンを広くすればその分1つの柱が負担する荷重を大きくなり、柱サイズが大きくなる。それに伴い梁も大きなものになり、階高も高くなり結果的に工事費用が高くなってしまう。

柱スパンが狭すぎても過剰な構造となってしまう。一般的には鉄骨造の場合、7mスパンが経済的なスパンと言われている。このスパンで工場の生産ラインを検討し、生産機器を設置することができれば、工事費用を下げることは充分に可能となる。

 

工場建設の事業スキームについて

では、工場を建設するにあたってどのような体制でプロジェクトを進めていけば良いのだろうか?建物を建設する場合、一般的には、設計を設計事務所に、工事を建設会社に依頼することになる。

ただ、設計事務所に設計を依頼する建物はデザイン性を重視したものや設計の難易度が高いモノが多い。また設計意図の伝達に時間を要するため工事完了までの期間が長くなる可能性がある。また、高額な設計料を支払わなければならないというデメリットもある。

工場建設おいては設計と施工を一貫して1つ建設会社に依頼するのが最も良いだろう。そうすることで設計から工事までの流れがスムーズとなり、高額な設計料を節約することができる。

工場設計はそれほど難易度が高いものではないので設計部門を有する建設会社でも充分に設計が可能だ。但し、必ず初期段階での比較は必要となる。1社に決め打ちするのではなく、複数社の提案と見積りを比較して総合的に判断して依頼先を決めるようにしよう。

アーキクラウドでは工場建設を得意とする工事会社と提携し、複数社の提案と見積りを無料で比較できるサービスを実施している。もしこれから工事を建設する予定があれば是非ともご利用頂きたい。

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最後に

工場は企業の心臓とも言えるほど重要な建物だ。それが故に失敗は許されれないし、慎重に計画を進めて行かなければならない。今回の解説を参照に適正な価格でより付加価値の高い工場を作り上げて欲しい。工場建設に関する不明点があれば一級建築士の資格を有する当サイト専属スタッフがご対応させて頂く。下記よりご連絡頂きたい。

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山田博保
株式会社アーキバンク代表取締役 一級建築士
建築業界での経験を活かしたWEBメディアを運営。工事のマッチングサイト「アーキクラウド」や設計事務所、インテリアデザイナー紹介サイト「アーキリンク」を手がけながら、建築業界における物販事業、WEBコンサル事業にも携わる。

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