確認申請について発注者、施主が知っておくべき3つのこと

○○さん。この日までに確認申請を出さないといけないので、来週中にはご承認お願いします。

○○さん。今回の見積書には確認申請の費用は含まれていませんので、その際には別途費用が発生しますのでご了承下さい。

建設工事のプロジェクトを進めるとこのように確認申請という言葉が頻繁に使われる。なぜなら確認申請は建物を建てる上で避けては通れない道であり、プロジェクトがスタートしてから、終わるまでの全体スケジュールの中でキーとなる重要な要素だからだ。

たとえ発注者、施主であっても「確認申請??」という状態では、設計者や工事会社と上手くコミュニケーションがとれないことが多い。今回は建設工事プロジェクトをスムーズに進める上で知っておくべき確認申請における基礎的な事項を解説させて頂く。

確認申請とは何か?

そもそも、確認申請とは何なのだろうか?建物は国が定める建築基準法に則って設計、工事をしなければならない。また地方自治体による独自の条例もあり、それを遵守する必要もある。

これらの法律に従って建物は設計され、建設される。実際にこれから建てようとする建物が、法律に違反していないかどうかを行政や民間の指定確認検査機関チェックしてもらうことを確認申請という。

この審査が通らなければ、当然ながら建物を建てることはできない。だからこそ、確認申請は設計者や工事会社だけでなく、発注者や施主にとって重要な要素となるのだ。

 

1.発注者にとって確認申請で最も重要なこととは?

確認申請には確認申請書と呼ばれる書類と建物図面、その他、規に関連する書類を提出しなければならない。この中で重要なのが建物の図面だ。審査中の図面変更はできないため、提出前に完成形の図面を提出しなけらばならない。

これが意味するのは、確認申請を提出する前に設計事務所や工事会社が提出する工事金額に大方納得しないといけないということ。確認申請が通った後では、基本的に大きな変更をするこはできない。

もちろん、出し直すことはできるが、余分な費用が必要となると同時にスケジュールは大幅に遅れることになってしまう。

また、実際のところ、確認申請における審査は正式な提出してから承認してもらうまでの間に行われるワケでは無い。重大違反があった場合、予測していた申請期間が大幅に伸びてしまい、着工が遅れることで、建物の完成が大幅に遅れてしまうことがある。

それを避けるために、事前審査として、基本的な項目のチェックを事前にしてもらってから正式な申請(本申請)をするのが一般的な形となる。

よって事前審査のスケジュールを考えると、本申請の1ヶ月前までには計画内容と工事金額について大方承認していないといけないということになる。つまり、発注者側は見た目のスケジュールよりも先行して意思決定を下さなければならなのだ。もちろん、設計者、工事会社も実際のスケジュール感で作業を進めることになる。

 

2.確認申請に必要な費用とは?

確認申請においては申請手数料が必要となる。この費用は建てようとする建物の規模や場所、行政、指定確認検査機関(民間)によってことなる。

行政は一般的には民間に比べて高く審査期間も長いと言われている。(これが民間に流れている理由でもある。)指定確認検査機関は会社によってまちまちだが、大手は比較的高めという印象がある。下記に某会社の確認申請手数料を記載するので参照頂きたい。

注意点は確認申請にかかる費用は単に手数料だけではないということだ。確認申請は基本的には施主が提出するものとなる。しかし、その専門性から、それは現実的ではなく、実際には、設計事務所か工事会社が提出することになる。

ということは確認申請提出を依頼するための事務手数料が必要となるということだ。これも建物規模や設計事務所、工事会社よって異なるが、最低でも数十万円以上は必要となるので注意したい。

延床面積 確認申請手数料(円)
 30㎡以内のもの  40,000
 30㎡を超え、100㎡以内のもの  80,000
 100㎡を超え、200㎡以内のもの  105,000
 200㎡を超え、500㎡以内のもの  129,000
 500㎡を超え、1,000㎡以内のもの  150,000
 1,000㎡を超え、2,000㎡以内のもの  222,000
 2,000㎡を超え、3,000㎡以内のもの  297,000
 3,000㎡を超え、4,000㎡以内のもの  388,000
 4,000㎡を超え、5,000㎡以内のもの  452,000
 5,000㎡を超え、6,000㎡以内のもの  554,000
 6,000㎡を超え、7,000㎡以内のもの  567,000
 7,000㎡を超え、8,000㎡以内のもの  600,000
 8,000㎡を超え、10,000㎡以内のもの  631,000
 10,000㎡を超え、15,000㎡以内のもの  759,000
 15,000㎡を超え、20,000㎡以内のもの  816,000
 20,000㎡を超え、30,000㎡以内のもの  1,026,000
 30,000㎡を超え、50,000㎡以内のもの  1,192,000
 50,000㎡を超え、70,000㎡以内のもの  1,616,000
 70,000㎡を超え、100,000㎡以内のもの  1,627,000
 100,000㎡を超え、200,000㎡以内のもの  2,399,000
 200,000㎡を超えるもの  2,727,000

 

 

3.確認申請の期間はどの程度必要か?

確認申請の期間は建物規模にもよるが基本的には1.5ヶ月〜2.0ヶ月ぐらいとなることが多い。しかし、上述したように事前審査が必要となるので、実際の審査期間はこれに+1ヶ月程度かかるものと見た方が良い。それまでに図面の承認、工事金額を大方承認しておくことは忘れてはならない。

また、審査期間については、その時々の情勢や国の方針にによって異なることは注意したい。例えば2005年に発生した構造計算書偽造問題(姉歯事件)の際は、指定確認審査期間による審査の不備が指摘され、国の指導による審査内容が厳しくなり期間が大幅に伸びることになった。

それにより、審査に通らない建物が数多く発生し、建設プロジェクトが止まってしまう案件が多く発生し問題となった。(現在は正常化されている。)

 

最後に

確認申請は建設プロジェクトにおける、特にスケジュール管理上重要なポイントになることは今回の記事でわかって頂けたと思う。また確認申請は設計から工事へ以移行の時期であり、プロジェクト全体の折り返し地点でもある。

今後の工事や契約をスムーズに進めるためにも問題なくクリアしたいイベントでもある。その他不明点があればアーキクラウド専属のスタッフが対応させて頂くのでご問い合わせかコメントにてご連絡頂きたい。

お問い合わせ/アーキクラウド

 

 

山田博保
株式会社アーキバンク代表取締役 一級建築士
建築業界での経験を活かしたWEBメディアを運営。工事のマッチングサイト「アーキクラウド」や設計事務所、インテリアデザイナー紹介サイト「アーキリンク」を手がけながら、建築業界における物販事業、WEBコンサル事業にも携わる。

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